英国秋季予算案、外食・小売の事業税軽減や最低賃金引き上げを盛り込む
英国政府が2026年10月28日に発表した秋季予算案には、農業・食品関連産業向けの減税や、外食・小売向けの事業税支援が含まれた。一方で2027年4月から全国生活賃金が引き上げられ、労働集約型の業種では人件費負担が増える見通しだとジェトロは伝えている。
ポイント
- 小売・外食・レジャー向け小規模事業者減税で、全額免除の対象となる評価額を1万2,000ポンドから1万8,000ポンドへ引き上げ、パブ等向け軽減率は15%から35%へ
- 2027年4月から21歳以上の全国生活賃金が時給12.71ポンドから13.21ポンドへ3.9%上昇
- 135品目の食品に対する関税停止措置を2028年末まで維持し、野菜・ソース類・チョコレートなどにも追加の関税停止を実施
背景・解説
予算案は生産コストの抑制と事業環境の改善を狙った内容で、農業分野では農業機械向け赤ディーゼルの減税を2027年7月1日まで延長し、肥料の関税停止を2027年末まで維持する。食品製造業向けには2027年4月から、エネルギー多消費型の製造業約1万社の電力料金を20〜25%割り引く新制度(BICS)が導入される。
小売・外食・レジャー施設の事業税請求額は、2027/28年度と2028/29年度に増加率をCPI以下に抑え、2029年3月末まで実質的に据え置くとされる。オンライン販売では、マーケットプレイスへのVAT徴収・納付義務の強化も盛り込まれた。
お店への影響
英国向けに食品を輸出する事業者や、英国で店舗・外食事業を展開する事業者にとって、コスト構造に影響し得る内容である。食品の関税停止措置の維持は輸入側のコスト面で追い風となる一方、人件費の上昇は現地の飲食・小売の価格や仕入れ判断に波及する可能性がある。
お店がやること
- 英国へ食品を輸出している場合、自社品目が関税停止の対象かを取引先や現地輸入者に確認する
🔒 ほか3件の「やること」は会員向け
要点はSeiichi Studioが元の発表をもとに独自にまとめたものです。正確な内容は必ず出典をご確認ください。